免疫異常により感覚障害やまひが起きる難病「多発性硬化症」で主流となっている治療が、それぞれの患者にとって有効かどうかを血中の特定のタンパク質の量を調べて見分ける手法を大阪大や理化学研究所免疫・アレルギー科学総合研究センター(横浜市)などのチームが開発し、3日付の米免疫学会誌に発表した。
治療法は免疫機能を調節するインターフェロンベータを注射するもの。このタンパク質が血中に多いと重症となることも分かり、チームの中辻裕司大阪大講師は「簡単な血液検査で、早期診断や別の治療薬の選択ができるかもしれない」としている。
チームによると、インターフェロンベータ療法は3~4割の患者では有効性がないという。
チームが患者59人を調べたところ、免疫に関わるタンパク質「セマフォリン4A」が血中に多い19人は、より重症になっていることが判明。インターフェロンベータ療法を受けると、むしろ悪化した。
難病情報センターによると、多発性硬化症は、体を守るはずの免疫が自分の神経を攻撃して発症するとの説が有力。国内の推定患者数は約1万2千人で、30歳前後の女性の発症が多い。再発を繰り返しながら進行する。(山陽)
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