熊本大病院(熊本市)は26日、検体の取り違えが原因で健康な女性の肺の一部を切除した医療事故について、院内に設けた調査委員会の報告書を公表した。調査委は原因を技師2人のミスとした上で、ミスを防ぐためのマニュアルがないなどの問題点を指摘した。
事故は8月に発生。80代の男性肺がん患者と、がんでない50代女性の検体を取り違え、女性の右肺の一部を切除した。
報告書によると、病院は6月下旬の同じ日に2人の肺から検体を採取。病理部の技師が検体からスライドガラス標本を作る際、標本番号を取り違えて入力した。別の技師は検体と標本の照合確認を十分にしなかった。
調査委は技師2人の確認不足を直接の原因としたが、病理部に取り違えを防ぐためのマニュアルがなく、技師の定期的な教育も実施されていなかったことなどを問題視。「医療安全管理体制の問題が要因で、どの技師にも起こり得た」と指摘し、技師全員を再教育し、統一した手順を周知徹底するよう提言した。
病院は女性について「約30%の呼吸機能が失われると予測されるが、半年から1年後には改善が見込まれる。現在は経過観察中」としている。男性はその後、がんの摘出手術をした。(山陽)
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