Tuesday, November 08, 2011

がん細胞を近赤外線で退治、マウス実験、8割で効果

近赤外線を当てる方法で、他の細胞を傷つけずにがん細胞だけを退治することに、米国立衛生研究所(NIH)の小林久隆主任研究員らのチームがマウスを使った実験で成功、6日付の米医学誌ネイチャーメディシン(電子版)に発表した。
 がん治療には外科手術のほか、放射線照射や抗がん剤投与などがあるが、チームが開発した方法は副作用が小さいとして、2~3年以内の臨床応用を目指している。
 チームは、がん細胞にあるタンパク質と結び付きやすい「抗体」に、特定の波長の近赤外線で発熱する化学物質を取り付け、悪性がんを移植したマウスに注射した。
 悪性がんを移植したマウスは通常、18日以内で死ぬが、この抗体を注射したマウス10匹に近赤外線を4週間に1回、計4回照射すると、うち8匹でがんがほとんど消滅し、1年以上も生存した。がんの再発もなかったという。
 小林さんによると、近赤外線は10センチ程度は体に浸透するため、人間での応用も可能という。小林さんは「発熱する化学物質を取り付ける抗体は、肺がんと乳がん、悪性リンパ腫、前立腺がんで米国などで承認されており、まずこれらのがんを対象に臨床応用を進めたい」と話している。(山陽)

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