Tuesday, February 28, 2012

赤痢菌の「毒針」の構造を解明、大阪大、新治療薬開発も

低温電子顕微鏡で撮影した赤痢菌の「毒針」(大阪大提供)  赤痢菌が人間に感染する時に使う極めて細いタンパク質の「毒針」の構造を、大阪大などの国際チームが解明し、27日付の米科学アカデミー紀要電子版に掲載された。
 この微細構造の解析は困難だったが、タンパク質をマイナス220度で凍らせ、壊さないまま観察できる低温電子顕微鏡を使って成功した。
 赤痢菌は抗生物質が効かない耐性菌も問題となっている。チームの難波啓一大阪大教授は「毒針を壊す薬剤を開発できるかもしれない。毒針を標的にする薬剤なら、赤痢菌自体を殺すわけではないので耐性菌も生まれないのではないか」としている。
 赤痢菌は、表面に約100本ある毒針から毒素を出し、人間の腸などの細胞に穴を開けて中に侵入する。
 低温電子顕微鏡で観察した結果、直径7ナノメートル(ナノは10億分の1)、長さ50ナノメートルの毒針は「MxiH」というタンパク質がらせん状に積み重なってできており、毒素が通る直径約1・3ナノメートルの通路があった。
 毒素は細長い形で通路を通り、外に出ると球状に形を変えていた。
 赤痢菌による感染症は発展途上国を中心に発生し、多くの人が死亡している。(山陽)

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