Sunday, May 13, 2012

埋め込み型人工心臓へ一歩、磁気稼働の小型ポンプ開発


人体模型の中に埋め込まれたワイヤレスタイプの小型ポンプ(矢印)。手に持った磁気装置で駆動する=4月26日、仙台市  東北大は12日までに、石山和志教授(磁気工学)らの研究グループが、世界初となる完全埋め込み型の補助人工心臓の実現に向け、磁気で稼働させるワイヤレスの小型ポンプ開発に成功したと発表した。  補助人工心臓は弱った心臓の血液循環のためのポンプ機能を補うもので、手術の際などに用いる。しかし駆動装置が大型で体内に埋め込めないため、患者は皮膚に穴を開け装置と体をチューブなどでつながねばならず、生活の障害になっている。このため装置の軽量化・小型化が課題だった。  新たに開発された小型ポンプは単2形の乾電池程度の大きさにもかかわらず、毎分5リットル以上の流量と、人の心臓と同程度の能力を備えている。  ポンプの内部に長さ約3センチ、直径約2センチの円筒状の特殊な磁石を用いているのが特徴。体内に埋め込んだ場合、皮膚の上から磁気を近づけるとポンプ内の磁石がスクリューのように回転、血液を体内に送り出す仕組み。ワイヤレスで動くため患者は身体にチューブやケーブルをつなぐ必要がなくなる。  研究チームでは小型ポンプを用いた補助人工心臓を試作、ヤギ3頭を使った実験で動作に問題がないことを確認。今後も動物実験を続け、人の臨床応用につなげたいとしている。 (山陽)

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