Thursday, June 14, 2012

ヒトES細胞から立体網膜、理研、目の再生医療に


ヒトの胚性幹細胞(ES細胞)から、立体的な網膜組織を作ることに理化学研究所の発生・再生科学総合研究センター(CDB、神戸市)と住友化学が成功し、13日付の米科学誌セル・ステム・セルに発表した。  ヒトES細胞からはさまざまな組織が作られているが、研究チームによると、多層構造を持つ立体網膜組織は世界初。視細胞が変性し失明することもある難病「網膜色素変性症」など、治療や予防法がない目の病気の患者に組織を移植する再生医療への応用に役立つ。  短期間で大量に作製する手法や、組織の凍結保存法も開発しており、実用化に有用としている。  理研などは、細胞の塊を培養液に浮かせ、細胞塊が自発的に複雑な構造を生み出す培養技術を開発。2011年にはマウスのES細胞から、杯状の構造を持ち成長すると網膜になる眼杯と、網膜組織を立体的に作った。  ヒトのES細胞は培養条件が違うため、チームは今回、眼杯を構成する神経網膜組織と色素上皮組織が、同程度できるように培養液の組成を工夫。ヒトの胎児の網膜と同じ直径約5ミリの網膜組織を約4カ月で作ることに成功した。(山陽)

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