アトピー性皮膚炎が、温まるとかゆくなるのは特定のタンパク質によって皮膚の神経が増え、熱に敏感になるから―。こんな研究成果を大阪大や高知大のチームがまとめ12日、発表した。
アトピー性皮膚炎は、全身のいろいろな場所に慢性的なかゆみを伴う湿疹などができる病気。入浴時など体が温まったときにかゆみを感じることも多い。
室田浩之大阪大講師は「多くの患者がかゆみに困っており、日常生活に支障が出る人もいる。タンパク質の働きを詳しく調べれば、かゆみの仕組みの解明や治療ができるかもしれない」としている。
チームは、アトピー性皮膚炎患者の患部に、皮膚の細胞がつくるタンパク質「アーテミン」が蓄積しているのを発見。2週間にわたり皮膚にアーテミンを注射したマウスは、38度の暖かい場所に置かれると、数分で全身を激しくかき始めた。注射しなかったマウスと比べ、かく時間が約6倍長かった。
アーテミンの作用で末梢神経の数が約3倍に増え、熱に敏感になることが、かゆみにつながっていた。遺伝子操作でアーテミンが働かないようにしたマウスは、熱に鈍感になった。成果は米科学誌電子版に掲載された。(山陽)
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