皮下脂肪から採取した幹細胞を卵巣機能の衰えた患者の卵巣に移植して機能改善を図る臨床研究を、民間の不妊治療施設「新宿ARTクリニック」(東京都新宿区)が厚生労働省に申請していたことが20日分かった。
同日開催の厚労省科学技術部会で明らかになった。申請は更年期障害の治療を目的としているが、成功すれば高齢女性の妊娠に道を開く。幹細胞を生殖器官に移植する臨床研究は国内では例がないとみられ、倫理面での議論を呼びそうだ。
部会では、専門家が計画の妥当性を検討する「ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会」で今後議論を始めることが決まった。部会長の永井良三自治医大学長は「これまでの生殖医療の在り方にかなり踏み込む内容で、倫理的な側面をしっかり議論してほしい」と注文を付けた。
共同研究する加藤レディスクリニック(新宿区)によると、移植するのは血管の成長を促進させる物質を出す細胞などに分化することが知られている「間葉系幹細胞」。ラットを用いた研究では、移植後に血管が新生し、卵巣機能の改善が確認できたという。
臨床研究は5人を予定。下腹部やお尻の皮下脂肪から取り出した幹細胞を針状の器具で卵巣に直接移植し、半年かけて卵巣機能の改善状況を確かめる。(山陽)
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