Wednesday, March 06, 2013

震災後の肺炎患者、宮城で急増、埼玉の医師らが調査


埼玉医科大の大東久佳医師(呼吸器内科)らの研究グループは5日、宮城県気仙沼市の3病院の医療記録を解析した結果、東日本大震災後に肺炎による入院患者の発生率が、震災前に比べ5倍以上に増えたことを確認したと発表した。患者の9割が65歳以上だった。  大東医師によると、震災後、被災地では肺炎患者が増えたとの報道や報告が相次いだが、震災で比較に使うデータを失ったり、被災を免れた医療機関に患者が集中したりした事例もあり、実態はよく分かっていなかった。  医師らは震災1年前の2010年3月から11年6月までに、気仙沼市立病院などに入院した18歳以上の患者550人分のカルテなどを調べた。統計学に基づき解析すると、震災後の肺炎による入院患者の発生率は震災前の5・7倍に、関連死は8・9倍にそれぞれ増えていたという。  大東医師は「急激な環境変化や避難生活のストレスが原因とみられる。研究結果を、発生が予想される大災害の医療支援態勢を考える際に役立ててもらいたい」と話している。(山陽)

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