Monday, January 09, 2012

C型肝炎の感染物質を発見、新治療法の開発に期待

C型肝炎ウイルスと結合して肝細胞を感染させるレセプター(受容体)の働きを持つ新たなタンパク質を広島大の茶山一彰教授(消化器・代謝内科)と米イリノイ大の研究者らのチームが突き止め、8日付の米医学誌ネイチャーメディシン(電子版)に発表した。
 このタンパク質は「NPC1L1」と呼ばれ、コレステロールを吸収する働きがあるとして知られていた。茶山教授は「NPC1L1の働きを阻害できれば、感染効率は著しく落ちる。新しい治療法の開発が期待できる」と話している。
 チームは、人の細胞を使った実験で、NPC1L1の働きを抑える薬剤「エゼチミブ」をC型肝炎の細胞に添加し、すべての遺伝子型でウイルス量が減少することを確認。さらに、人の肝細胞を移植したマウスにエゼチミブを投与すると、C型肝炎ウイルスを投与しても感染が抑えられた。
 C型肝炎ウイルスが肝細胞に侵入する際に結合するレセプターは、これまでに複数種が判明しているが、レセプターの働きを阻害するC型肝炎の治療薬などはない。エゼチミブは高脂血症の治療薬として市販されており、茶山教授は「C型肝炎にも有効かどうかは治験が必要。今後、検討したい」としている。(山陽)

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