ヨウ素剤、家庭に事前配布を
原子力安全委が提言
東京電力福島第1原発事故を受け、被ばく対策の見直しを進める原子力安全委員会の分科会は7日、甲状腺がんを避けるための安定ヨウ素剤を原発周辺の家庭に事前に配布するべきだとする提言をまとめた。深刻な被害の恐れがある原発から半径5キロ圏内を中心に、30キロまでの地域も事前配布の対象とし、やや離れた50キロまでの地域も検討の余地があるとした。
原子力規制庁などが策定する新たな防災指針に反映させる狙いで、安全委が3月までにまとめる見直し案に盛り込む。
福島第1原発事故では、福島県などが準備したヨウ素剤が国の服用指示の遅れでほとんど活用されなかったのを反省。提言では原発からの距離に応じ、段階的に事前配布の必要性を指摘した。
事故時にすぐ避難する必要があり、ヨウ素剤を配布する時間が見込めない半径5キロまでの「予防防護措置区域(PAZ)」は、事前配布が有効とした。事故の進展に応じて避難する30キロまでの「緊急防護措置区域(UPZ)」も、事前配布は「有効だろう」とする一方、避難所や移動中のバス内の配布も数時間以内に可能なら有効とした。
屋内退避が中心となる50キロまでの「放射性ヨウ素防護地域(PPA)」については、対象範囲が広いため国や関係機関が備蓄し、事故後の配布が有効と指摘。(山陽) Tweet

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