Sunday, September 30, 2012

良性腫瘍のがん化解明、タンパク分泌で転移可能に


転移しない良性の腫瘍を構成する細胞がタンパク質を分泌して隣の細胞を悪性化(がん化)する仕組みを神戸大の井垣達吏准教授らが解明し、9月30日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。  腫瘍が転移するようになる悪性化の要因には遺伝子の変異が知られているが、腫瘍の細胞が別の細胞に作用してがん化を促進する仕組みはよく分かっていなかった。新しい治療法の開発につながる可能性があるという。  チームは、生きたまま遺伝子操作ができるショウジョウバエの目の組織で、人のがんの約3割で働いている「Ras」という遺伝子を働かせて良性腫瘍を作製。この腫瘍を構成する細胞の一部でエネルギーを作り出す細胞内の小器官ミトコンドリアの機能が低下すると、周辺の細胞をがん化することが分かった。  詳しく調べると、ミトコンドリアの機能が低下した細胞は、炎症や細胞の増殖を促す2種類のタンパク質を放出して、周辺をがん化させていることが判明した。  井垣准教授は「これまで、がん細胞でミトコンドリアの機能が低下していることが、がんにどのように関わるのかは分かっていなかったが、再発や転移で重要な役割を果たしている可能性がある」と話している。(山陽)

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