皮膚をバリアーし保護するタンパク質の働きを強める化合物を京都大のチームが発見、この物質を使ってマウスのアトピー性皮膚炎の症状を改善させることに成功し、16日付の米科学誌電子版に発表した。
チームによると、アトピー性皮膚炎の治療には炎症を抑える外用薬などがあるが、皮膚が薄くなったり病原体に感染しやすくなったりする副作用が出ることがある。
今回の化合物は症状を引き起こす物質(アレルゲン)を皮膚に取り込まないよう作用する。新たな治療薬となる可能性があり、10年後をめどに実用化を目指す。
アトピー性皮膚炎の患者は、皮膚を保湿し、アレルゲンをブロックするタンパク質「フィラグリン」の働きが低下している。
チームは千種類以上の化合物をそれぞれヒトの皮膚細胞にかけ、人工の有機化合物「JTC801」がフィラグリンの働きを強めることを突き止めた。
この化合物をアトピー性皮膚炎のマウスに与え続けると、4週間後から目の周りや耳の湿疹などの症状が改善した。フィラグリンの働きが強まっていることも確かめた。
チームによると、アトピー性皮膚炎の国内推定患者は少なくとも約40万人。
椛島健治准教授(皮膚科学)は「動物実験の段階だが、副作用の少ない治療薬ができるかもしれない」と話している。
アステラス製薬との共同研究。(山陽)
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