脳内の動脈が狭くなり脳梗塞などの原因になる疾患を、「ステント」と呼ばれる小さな網状の筒を使い血管を広げて治療する手法が国内で初めて認められ、治験を主導した神戸市立医療センター中央市民病院の坂井信幸医師が19日、市の研究施設で成果を発表した。
対象は頭蓋内動脈狭窄症。保険適用が認められる来春から、治験実績がある同病院や名古屋大病院で治療を受けられる。
記者会見した坂井医師によると、従来のバイパス手術や、太ももの血管からカテーテル(細い管)を脳まで通し、狭くなった血管付近でバルーンを膨らませ広げる治療法より、再発を低く抑えることができるという。
新治療法はバルーンで血管を膨らませた後に金属製の筒をとどめ、再び狭くなるのを防ぐ。筒は直径2・5~4・5ミリ、長さは9~20ミリ。
国内の脳卒中患者のうち3割程度に頭蓋内の動脈が狭くなる症状があり、投薬で治癒しない場合に手術の対象となる。新しい治療法が適するのは年間千人程度という。
治験対象の20人のうち1人が手術中の事故で死亡したが、16人で血管の状態が大幅に改善。術後半年以内に再び血管が狭くなったのは3割程度で、先行事例の多い欧米と同程度だった。
従来の治療法と医療費負担は大きく変わらない見込みで、坂井医師は「治療の選択肢が広がり、医師にも患者にも朗報だ」と話している。(山陽)
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