社会保障審議会の介護保険部会は20日、2015年度からの介護保険制度改革に関する意見書を取りまとめた。意見書は「現役世代に過度な負担を求めずに、高齢者世代内で負担の公平化を図る」と強調し、65歳以上の介護サービス利用料の自己負担を、一定程度以上の所得のある人は1割から2割に引き上げるよう求めた。
厚生労働省は介護保険法改正案を来年の通常国会に提出する。自己負担の引き上げは、介護保険がスタートした00年4月以来、初めて。
意見書は、在宅の高齢者を医療と介護が連携して支える地域包括ケアシステムを確立し、介護保険財政を安定させるために効率化するとした。
自己負担が2割になるのは、年間の年金収入280万円以上の人とする案が有力。高齢者の上位2割を占め、介護サービスを利用している40万~50万人が対象となる見通しだ。
このほか介護の必要度が低い「要支援1、2」の人向けのサービス(予防給付)のうち、訪問介護(ホームヘルプ)と通所介護(デイサービス)は市町村の事業に移すよう提言。利点として「NPO、民間企業、住民ボランティアによる生活支援サービスなど、利用者が多様なサービスを選択可能になる」と説明した。15年度から段階的に移行を始める。
特別養護老人ホーム(特養)に入る低所得者に対する食費補助などは「在宅で暮らす人との公平感確保の観点から課題がある」として重点化を提案。預貯金額が単身で1千万円超、夫婦で2千万円超ある場合は、対象から外すのが妥当と指摘した。
特養への入所に関しては「重度の要介護状態で入所を希望しながら、在宅生活を余儀なくされている高齢者が多数存在する」と要介護3以上に限定するのが適当だとした。ただ、やむを得ない事情があれば要介護1、2でも特例的に入所を認めるよう求めた。(山陽)
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