目の角膜を透明に保っているタンパク質を京都府立医大と同志社大などのチームがマウスを使って初めて特定し、9日付の米科学誌電子版に発表した。
黒目の部分に当たる角膜の透明性は視覚の維持に必要で、爆発事故の熱や薬品により起きる目の外傷や、薬の副作用で角膜が濁るスティーブンス・ジョンソン症候群など角膜疾患の治療薬開発につながる成果という。
チームは遺伝子解析により、ヒトの角膜上皮の幹細胞でタンパク質「LRIG1」が特に活発に働いていることを発見。
機能を調べるため、このタンパク質が作れないようにしたマウスで、角膜の状態を観察した。すると6カ月後には目に炎症が起きて角膜が濁り始め、最終的に失明した。
さらに調べると、LRIG1は「STAT3」という別のタンパク質の働きを抑えることで、炎症を抑え、角膜を透明に保っていることが判明。マウスの濁った角膜に、STAT3の阻害剤を点眼すると透明性を取り戻した。
同志社大生命医科学部の中村隆宏准教授は「LRIG1はいわば角膜のガードマン。iPS細胞(人工多能性幹細胞)から角膜を作り再生医療に利用する際にも、角膜の役割を果たすかどうか確かめる指標になるのではないか」と話している。(山陽)
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