「丈夫な骨をつくるミカン」「コレステロールの吸収を抑える納豆」といった食品が、近い将来増えるかも―。「成分が何に有効か」を全ての食品で表示しやすくする規制緩和に向けた検討が、消費者庁で進んでいる。安倍政権が掲げる成長戦略の柱の一つで、来春にも実施される見通しだが、消費者団体などから「曖昧な根拠による表示が増える恐れがある」と懸念の声も上がっている。
現在の制度で食品の有効性を表示できるのは、消費者庁の許可が必要な特定保健用食品(トクホ)と、ビタミンとミネラルの機能に限定された栄養機能食品だけ。
トクホは千以上の品目が許可されているが、さまざまな審査を受けるため多くの費用と時間がかかり、中小企業から「負担が大きすぎる」と指摘されている。栄養機能食品で表示できるのは「カルシウムは骨や歯の形成に必要」など、栄養成分の機能に限られている。
政府の規制改革会議は昨年6月、「自分に合った製品を選ぶための情報が得られない。国民の健康管理に資する表示が必要」と答申。消費者庁は同12月に検討会を設置、米国の制度を参考に議論している。
消費者庁によると、規制緩和後は「血圧が高めの方に適しています」など、現在はトクホでしか表示できない内容が、野菜や果物、加工食品を含めたすべての食品で、国の許可がなくても可能となる見通し。
代わりに、実験データや論文など国の基準を満たすことを示す科学的根拠を業者が消費者庁に届け出る仕組みや、副作用が生じた場合に備えた連絡先の表示と、速やかな国への報告を義務付ける方向で検討している。
消費者庁は約3千人を対象にした食品の表示に関する意識調査を、インターネットを通じ実施し、有効性の表示を認める成分や科学的根拠の基準などを定める。(山陽)
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