Monday, April 14, 2014

熊本で鳥インフル、11万羽処分 首相、防疫徹底を指示


熊本県は13日、同県多良木町の養鶏場で鶏が大量死し、鳥インフルエンザの簡易検査で6羽が陽性となり、うち2羽は遺伝子検査で高病原性鳥インフルエンザウイルスH5型が検出されたと発表した。県はこの養鶏場と、経営者が同じ養鶏場(同県相良村)の計約11万2千羽の殺処分を始めた。  農林水産省によると、国内の養鶏場での発生確認は2011年3月の千葉市以来。今回の養鶏場は13日午前7時までに約1100羽が死んだ。県は両養鶏場から半径3キロ以内の計4万3千羽の鶏と卵の移動を制限し、半径3~10キロの計約39万8千羽と卵は外部への搬出を制限した。  対策のため首相官邸で開かれた関係閣僚会議で、安倍晋三首相は菅義偉官房長官を通じ(1)現場の情報をしっかりと収集する(2)関係各省が緊密に連携し、徹底した防疫措置を迅速に進める(3)国民に正確な情報を伝える―との指示を出した。林芳正農相は会議後、官邸で「初動が大事なので、関係各省庁、熊本県と緊密に連携し、しっかり対応したい」と述べた。熊本県に派遣された小里泰弘農水政務官は蒲島郁夫知事と対策を確認した。  県によると、簡易検査で死んだ鶏5羽と生きている1羽から陽性が確認された。県は検体を動物衛生研究所(茨城県つくば市)に送り、さらに詳しい遺伝子型などを詳しく検査する。  農水省の有識者会合で小委員長の伊藤寿啓鳥取大教授は記者団の取材に「(農場から)比較的早く報告があり、二次的感染が広がる事態はそれほど心配していない」と述べた。  熊本県は、養鶏場に続く主要道路などで、出入りする車両の消毒も始めた。蒲島知事は県の対策会議で「総力を挙げて迅速かつ確実に対応する」と述べ、千人態勢で感染拡大の防止に当たると明らかにした。殺処分は14日までに、敷地内への埋め立ては16日までに終了させる。  また、両養鶏場から3キロ以内の養鶏場2カ所に立ち入り検査をしたが、異常はなかった。100羽以上いる全養鶏場への電話調査も開始した。  鶏の搬出制限区域となった半径10キロ圏は宮崎県の一部を含むが、範囲内に養鶏場などがないため、農水省は現時点で宮崎県の対応措置は不要としている。(山陽)

0 Comments:

Post a Comment

<< Home