Friday, April 04, 2014

京大、不良品細胞防ぐ仕組み解明 筋肉と脂肪、遺伝子が邪魔し合う


筋肉と脂肪の細胞はもとになる幹細胞は同じなのに、それぞれに変化する際、両方が合成された不良品の細胞がなぜできないのかを京都大の西田栄介教授(細胞生物学)のチームが解明し、4日付の米科学誌モレキュラーセル電子版に発表した。  体のどの細胞になるのかは、細胞の種類ごとに特定の遺伝子の働きで決まる。今回、筋肉と脂肪にそれぞれ固有の遺伝子が互いの働きを邪魔し合い、不良品ができるのを防いでいた。  西田教授は「脂肪細胞にする遺伝子の働きを抑えることで、肥満の治療法開発に役立つ可能性がある」と話す。  筋肉と脂肪の細胞は間葉系幹細胞から作られる。筋肉は遺伝子「MyoD」、脂肪は遺伝子「PPARγ」の働きでできる。チームは、これら二つの遺伝子をマウスの間葉系幹細胞に導入し、両方が働くようにした。  すると、筋肉と脂肪の細胞が独立してでき、合成された細胞は作られなかった。詳しく解析した結果、MyoDとPPARγが、お互いの働きを邪魔していることが分かった。(山陽)

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