筒状の微細な炭素物質の素材「カーボンナノチューブ」に近赤外線を当てると生成される活性酸素が、がん細胞を死滅させることを京都大チームが発見し19日発表した。
カーボンナノチューブは同様の照射で発熱することが既に分かっており、活性酸素と熱の作用でがんを治療する新たな材料として期待される。チームの村上達也助教は「がん細胞と結び付きやすい物質をくっつけて投与するなどの応用が考えられる」と話している。成果は米化学会誌電子版に近く掲載される。
チームによると、カーボンナノチューブは炭素原子が結合した物質で、ナノメートル(ナノは10億分の1)サイズの細さ。近赤外線を効率良く吸収する特徴がある。
今回効果が見られたのは単層のカーボンナノチューブのうち半導体型と呼ばれるもの。
ヒトの肺がん細胞を含んだ培養液にこのカーボンナノチューブを加え、近赤外線を10分間照射すると45%が死滅した。
活性酸素の働きをなくす薬剤を加えた場合は、28%にとどまったが、この際、培養液の温度は照射により41度に上昇しており、発熱が死滅の一因とみている。
カーボンナノチューブは電子機器などさまざまな産業応用が注目されている。(
(山陽)
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