Wednesday, December 12, 2012

新出生前診断に強い懸念、産科婦人科学会が指針案


妊婦の血液で胎児のダウン症など3種類の染色体異常を調べる新しい出生前診断について、日本産科婦人科学会が策定中の指針案が12日判明した。「安易な命の選別につながりかねない」「妊婦が動揺、混乱のうちに誤った判断をする可能性がある」などと強く懸念を表明、実施施設を国が認定する制度の創設を求めている。  社会に大きな影響を与えるとして、導入には慎重な姿勢を求める方針が鮮明となっている。  同学会は15日に開催する理事会で指針をまとめる予定。学会内では一般の市民に広く意見を求めるべきだとの見解もある。新出生前診断の導入を計画する施設の関係者は「多くの施設で検査開始が来年以降にずれ込む可能性もある」と話した。  指針案は同学会の倫理委員会に設けられた検討委員会が策定。新出生前診断で染色体異常が判明しても治療できないため、胎児の出生を排除し、障害者の生きる権利と命の尊重を否定することになる懸念があると指摘した。妊婦が十分な認識を持たずに検査を受けたり、誤解に基づいて人工妊娠中絶をしたりする可能性があるとした。  「遺伝カウンセリングが適切になされ、妊婦が内容を正しく理解することを最重視する」としたが、血清や羊水検査による従来の出生前診断でもカウンセリング体制が整うまでは広く一般産科に導入すべきではないとした。(山陽)

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