小児がん経験者の半数近くが化学療法の影響で起きる低身長や記憶力低下、不妊といった後遺症「晩期合併症」を抱え、就職する際の障害になっていることが、28日までに厚生労働省研究班が初めて実施した追跡調査で分かった。
研究班は昨年、経験者の自立・就労などについてアンケートを実施し、239人から回答を得た。うち112人が「晩期合併症がある」と答えた。企業の障害者枠採用で必要とされる障害者手帳を持っているのは29人だけだった。
学生以外で就職していない経験者は33人で、うち23人に晩期合併症があり、ほぼ全員が「就職は困難だ」と回答。「外見を理由に採用を断られた」「通院費や薬剤費が高額な上に、体調不良で就職できず不安」といった声の一方で「理解ある職場があれば働きたい」と答えた経験者もいた。
研究班メンバーで愛媛県立中央病院の石田也寸志小児科主任部長は、就職が困難な状況について、後遺症の他に長期入院の影響を指摘。治療中は人付き合いが限定され、社会に出ても自己主張できなかったり、退院後も過剰に親に頼ったりする傾向があるという。
石田部長は「健康状態は治療後もフォローできるが、医師に社会性を育てるノウハウはない」と話す。(山陽)
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