学習院大と東京大の研究チームは1日までに、東京電力福島第1原発事故で放出された放射性ヨウ素131が土壌にどれだけ沈着したかを、別の放射性物質の測定結果から推定する新たな手法を開発、ヨウ素131の土壌濃度の地図を作製した。原発南側に沈着量が多い場所があることや、北側は比較的少ないことなどが分かった。
ヨウ素131は、呼吸や飲食物を通じて体に取り込まれると甲状腺がんを引き起こすおそれがある。しかし半減期が約8日と短く、時間の経過で検出が難しくなったため拡散状況は詳しく分かっていない。
研究チームは、ヨウ素131の代わりに、半減期が約1570万年と長く、今も土壌に残っているヨウ素129を利用。2011年6月に採取した土壌サンプルの解析から、ヨウ素129の量を約9千倍すると当時の131の量が算出できることを突き止めた。この方法で、これまで情報がなかった原発周辺の388カ所で新たに土壌のヨウ素129を測定し、131の量を算出した。
沈着量の再現は、住民の初期の被ばく状況の推定や健康管理の参考になるもので、航空機で測定した放射線データを利用する方法なども試みられている。チームの村松康行学習院大教授は「さまざまな方法を組み合わせ、精度を上げていくことが必要だ」と話している。(山陽)
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