2002~03年に中国などで大流行した新型肺炎(SARS)のウイルスの起源がコウモリだったことを中国科学院などのチームが突き止め、30日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。
中国雲南省のキクガシラコウモリから、遺伝子の塩基配列がSARSウイルスとほとんど同じコロナウイルスを分離。コウモリから直接人へと感染する能力があることも確認した。
SARS自体の流行は止まっているが、同じコロナウイルスで新種の中東呼吸器症候群(MERS)が拡大している。チームは「ウイルスがどこから来たのか突き止めたことは、今後の対策を考える上で重要だ」と指摘している。
キクガシラコウモリは洞窟にすみ、中国などアジアに分布する。チームはコウモリのふん便から、SARSと塩基配列がほとんど同じ2種類のコロナウイルスの遺伝子を検出。うち1種類のウイルスを分離することに成功した。
これまでもこのコウモリからはSARSによく似たコロナウイルスが検出されていたが、人の細胞への感染形態がSARSと異なり、起源とするには決め手を欠いていた。今回分離したウイルスは感染形態も同じで、SARSの直接の祖先だと結論づけた。
SARSはタヌキやハクビシンからも検出され、これらの動物を中継して人への感染能力を獲得した可能性も指摘されていたが、チームは「コウモリから人へ効率的に感染できる」としている。(山陽)
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