人工多能性幹細胞(iPS細胞)から、肝細胞のもととなる肝幹前駆細胞を大量に増やす技術の開発に、大阪大と独立行政法人医薬基盤研究所のチームが成功し、3日付の米科学誌に発表した。
肝細胞は肝不全を治療する再生医療や、開発した医薬品の毒性を調べるため、大量に必要とされる。同研究所招聘プロジェクトリーダーの水口裕之大阪大教授は「安定供給の実用化に大きく貢献できる」と話した。
チームはこれまでに、iPS細胞から肝細胞を効率よく作るのに成功していたが、作製に3週間以上かかるうえ、細胞自体が増えにくかった。そこで、10日間で肝細胞に分化し、増えやすい肝幹前駆細胞に着目した。
iPS細胞から作った肝幹前駆細胞は培養途中で他の細胞に変わってしまうが、「ラミニン111」というタンパク質の上で培養することで、前駆細胞のまま細胞数を約100億倍に増やした。
前駆細胞の分化を促すタンパク質を含んだ培地で増やすと、肝細胞や胆管細胞になった。肝障害を起こさせたマウスに前駆細胞を移植すると、肝臓で作られるタンパク質ができ、正常に働いていることが分かった。(山陽)
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