Sunday, April 20, 2014

全市町村で無料風疹抗体検査 昨年の流行受け県など


妊娠初期の風疹感染で子どもに難聴や心疾患の障害が残る「先天性風疹症候群(CRS)」を防ごうと、岡山県などは本年度、妊娠を希望する女性や妊婦の家族らを対象に全市町村で抗体検査を無料化する事業を始めた。昨年、風疹が全国的に流行したことを受けた措置で、ワクチンによる予防接種を受ける際の目安にしてもらう。  風疹の予防接種は1995年度に集団接種から医療機関での個別接種に切り替わった影響などで中学生の接種率が下がり、現在の20〜30代では抗体を持たない例も少なくない。検査で抗体が無ければ予防接種を受ける目安になるが、費用が5千〜6千円かかることから今回、国が半額を助成、残りを岡山、倉敷市が負担、他の市町村分は県が負担する。  無料化の対象は、妊娠を希望する女性▽その配偶者など同居者▽免疫の指標となる抗体価が低い妊婦の同居者。過去に抗体検査や予防接種を受けた人、既往歴がある人は除く。  ただ、予防接種は1回だけでは抗体獲得率が95%にとどまる上、抗体価は予防接種などから年数がたてば次第に減少するとの報告もある。県健康推進課は「国の補助要件に沿ったので無料化の対象外となる人もいるが、必要性がないとは言い切れず、心配な場合は保健所で相談してほしい」としている。  県内の昨年の風疹患者は76人で、CRSは2002年と04年に計3人の男女で発症が報告されている。県によると、抗体検査とは別に岡山、倉敷など14市町村が独自に予防接種の費用を助成している。(山陽)

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