「インフル対策遅らせる」と反論、テロ悪用懸念で河岡教授
日欧の科学者による鳥インフルエンザウイルス研究について、米政府・科学諮問委員会が生物テロに利用される懸念があるとして論文の一部削除を求めるなどした問題で、東京大医科学研究所の河岡義裕教授は「新型インフルエンザ対策に必要な研究を遅らせる」と反論する意見を、25日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
河岡教授の研究論文は近くネイチャー誌に掲載予定。人から人には感染しにくいH5N1型鳥インフルエンザウイルスの遺伝子を操作し、実験動物のイタチ科のフェレット間で効率的に感染させる方法を示した。どういった遺伝子変異が起きれば人に感染しやすくなるかを調べるのが目的。
委員会は研究の悪用を防ぐため、論文の詳しい内容へのアクセスを制限するべきだとしている。
これに対し河岡教授は、ウイルスはフェレットを死なせるほど強力ではない上、既に公開されている情報を基に、作製方法にたどり着くことは可能などと反論。自然界のウイルスが人への感染力を獲得しつつある現状を踏まえると、内容を多くの研究者が共有し対策法を検討すべきで、委員会の提案は非現実的だとした。(山陽) Tweet

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