ヒトの脳の巨大化に、出生後2年間に起こる大脳内部の構造変化が関わっていることを、京都大霊長類研究所などのグループが解明し、21日までに英国王立協会紀要オンライン版に発表した。
チンパンジーと比べ、ヒトの大脳は神経線維の束「白質」が大きく増えていた。研究所の酒井朋子研究員は「白質の急速な増加によって、神経の連結が強化され、ヒトの知性の誕生に寄与していると考えられる」としている。
グループは、磁気共鳴画像装置(MRI)を使い、生後半年~1年のチンパンジーで脳の成長変化を調べ、ヒトの乳児と比べた。
その結果、チンパンジーは大脳全体の体積の増加率が8・4%で、生後1~2歳のヒト(16・4%)の半分しかなかった。
さらに、増加率の違いの原因を調べるため、大脳内の構造を分析。チンパンジーでは17・2%だったが、ヒトでは白質が42・8%増えた。
白質は、神経細胞同士をつなぎ、白質が増えると細胞間の情報伝達を促進する。グループは「乳児期が言語や人間らしい行動の獲得に重要ということを実証できた」としている。(山陽)
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