脳内で不安と恐怖をつかさどる神経回路は別々に存在することを、大阪バイオサイエンス研究所(大阪府)などがマウスを使って解明し、18日付の米科学誌ニューロン電子版に発表した。
ヒトを含む動物が持つさまざまな感情には、異なる脳部位が関わっているとされるが、比較的似た感情の不安と恐怖で部位を識別するのはとりわけ難しかった。精神疾患発症の仕組みや新たな診断、治療法開発に役立つと期待される。
同研究所の中西重忠所長らは、不安と恐怖に関与するとされる脳の中隔核に注目。ヒトと同じ脳構造を持つ大人のマウスを使い、中隔核にある「三角中隔核」と「前交連床核」という部位の働きを解析した。
特定の物質を使って三角中隔核の神経細胞を除去すると、マウスの不安行動が減少。落下の危険がある場所へも行くようになった。前交連床核の神経細胞を取り除くと恐怖が高まり、別の行動実験でマウスの動きが小さくなった。
いずれももう一方の行動に変化はなかったため、神経回路は別々だとしている。三角中隔核は日常生活に必要な適度の不安を引き起こし、前交連床核は恐怖を抑えているとみられる。(山陽)
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