かゆみを生じさせそうなものを見ると、なぜ実際にかゆみを感じるのか―。自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)の望月秀紀特任助教(神経科学)らのグループが、蚊に刺された腕の画像を見せる実験をし、かゆみを感じて「かきたい」と欲求を発する脳内の仕組みを確認したと、2日までに米専門誌で発表した。
望月特任助教は「さらにかゆみに関わる仕組みを解明できれば、アトピー性皮膚炎などで、かく行為を制御し、症状の悪化を防ぐ治療につながるかもしれない」としている。
実験では、健康な男女18人に、蚊に何度も刺されて腫れた腕の写真など5枚を断続的に計30秒間見せ、この時の脳の働きを磁気共鳴画像装置(MRI)で調べた。
すると、脳内で情動(感情)をつかさどる「島皮質」と、運動の制御や欲求をつかさどる「大脳基底核」の活動が高まっていた。解析すると、両部位の働きには相関関係が見られ、かゆみを思い起こした不快感と「かきたい」という欲求のつながりが、両部位間で強化されていることが分かった。
このつながりを弱めることができれば、むやみにかく行為を防止できる可能性があり、今後、島皮質と大脳基底核の間での、具体的な信号のやりとりなどを詳しく調べるという。(山陽)
0 Comments:
Post a Comment
<< Home