名古屋大大学院の河野通浩講師(皮膚科学)らの研究グループが、手足や首にシミが広がる「網状肢端色素沈着症」の原因となる遺伝子を特定したと、英専門誌電子版に8日までに発表した。
河野講師は「これまで原因が全く分からず、患者はあきらめるしかなかった。今後、新薬や治療法の開発に向けた研究が加速するだろう」としている。
グループによると、この病気は遺伝性で、何らかの理由でメラニン色素が過剰に作られて沈着し、手足の指先から腕や首、顔にかけて茶色いシミが発生、皮膚もわずかに陥没する。患者のほとんどが日本人で、国内に数千人いるとされる。約7割が20歳までに発症、症状の出る範囲が徐々に広がる。70年前に報告されたが、原因不明のままだった。
グループは、患者のいる5組の家系の協力を得て患者と両親、兄弟ら約20人の血液を採取。遺伝子を解析した結果、患者には、皮膚でタンパク質を分解して活性化させる働きがある「ADAM10」という遺伝子に、それぞれ別の部位で突然変異が起きていることを突き止めた。遺伝子の配列の一部に置換や欠損があったという。
このため、ADAM10の分解の働きが半分ほどまで低下し、皮膚でメラニン色素沈着につながっているとみられる。(山陽)
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