厚生労働省は14日、介護の必要度が低い「要支援1、2」の人向けのサービス(予防給付)のうち、訪問介護とデイサービス(通所介護)だけを2017年度末にかけて市町村事業に移す新たな案を社会保障審議会の介護保険部会に示した。
当初案では予防給付を全面的に移行するとしていたが、事務負担が増える市町村の不満や従来通りのサービスを望む利用者の声に配慮し、見直した。市町村がサービス内容を自由に決めるのが難しい訪問看護や短期入所療養介護、福祉用具貸与などは全国一律の予防給付に残す。
新たな案は市町村が行う事業として、訪問介護やデイサービスとともに生活支援を想定。利用者は既存の事業者のほか、NPOやボランティアによるサービスも選べるようになる。内容や価格は市町村が決めるが、国がガイドラインや有効な事例を示し、支援する。
訪問介護とデイサービスにかかる費用は計2807億円(12年度)で、予防給付の約6割。移行後も、事業費は介護保険財政から拠出される。
厚労省は移行により地域の実情に応じた効率的な事業運営が期待できると見込む。75歳以上人口の増加率と同程度の年3~4%に事業費を抑制する努力目標を掲げるが、仮に超えても市町村の負担にならないよう、介護保険で手当てする仕組みをつくる。
部会はこの日、サービスを利用する時の自己負担割合を現行の一律1割から、一定の年収がある人は2割に引き上げる案について大筋で合意。厚労省は対象を年金収入で年280万円以上とする案を軸に検討する。
また、介護施設に入所する低所得者に食費などを補助する補足給付は、預貯金が一定以上ある人を支給対象外にする方向になった。不動産を所有している場合は「これを担保に貸し付けて、死後に回収する仕組みを考えているが、委託先の確保が難しい」(厚労省)として議論を続ける。(山陽)
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