Thursday, March 13, 2014

黄砂飛来日は救急搬送増加 環境研が長崎市のデータ分析


中国大陸から飛来する黄砂の濃度が高い日は病気による救急搬送の数が増えるとの研究結果を、国立環境研究所(茨城県つくば市)の上田佳代主任研究員らがまとめたことが12日、分かった。「黄砂とともに飛んでくる大気汚染物質が影響している可能性がある」と説明している。  大気汚染物質には微小粒子状物質「PM2・5」も含まれる。肺の奥深くまで入りやすいことから、ぜんそくや気管支炎、肺がんのリスクを高める懸念がある。  医師でもある上田研究員らは、救急搬送の充実したデータが残る長崎市を例に調査。けがや妊婦を除き、2003~07年の3~5月の成人の搬送約9千件を分析した。黄砂濃度が高い日は黄砂がない日に比べ、搬送数は12%多かった。心臓病と脳卒中の循環器疾患に限ると21%も増えた。  黄砂を含む大気が飛来したルートを解析した結果、大陸沿岸の工業地帯を2キロ未満の高度で通ってきた日の方が、より上空を通ってきた日に比べて搬送数が多い傾向があった。  上田研究員は「低高度を通る際に、工業地帯から出る大気汚染物質や微生物などが混ざるのではないか」と指摘。特に循環器疾患での搬送が増えたのは、肺で炎症を起こした血液が全身に波及するなどの理由が考えられるという。  福岡県内の病院に入院した脳梗塞の患者を対象とした調査では、特定のタイプの脳梗塞は発症が約30%増えたとの結果も出た。  今回の研究では統計学的に処理し、気温や湿度、曜日といった黄砂以外に要因となりうる要素を取り除いた。長崎市の調査では、レーザー光で上空に漂う微粒子を観測する装置を用いて黄砂濃度を測定した。(山陽)

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