Saturday, December 24, 2011

蚊をヒントに痛くない針

口に七つ道具、関西大
 蚊に血を吸われても気付きにくいことをヒントに、痛くない注射針を作る研究を関西大システム理工学部(大阪府吹田市)の青柳誠司教授(メカトロニクス学)のチームが進めている。
 糖尿病の患者らは血糖値を測るため一日に何度も採血する必要があるが、その痛みが大きな負担となっている。チームは、針を備えた口の“七つ道具”を蚊が巧みに操っていることを解明し、試作針の作製に成功した。
 医療機器メーカーは痛みの小さい太さ200マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の極細針を開発しているが、青柳教授は「完全に無痛ではない」と話す。そこで目を付けたのが蚊だ。
 殺虫剤メーカーから実験用の蚊をもらい、詳細に観察した。すると、上唇、下唇、咽頭、二つずつある大顎と小顎という“七つ道具”を駆使していた。のこぎり状のギザギザの歯がある小顎を細かく振動させて皮膚に穴を開け、針状の上唇を差し込み血を吸う。
 チームは、幅15マイクロメートルの小顎と直径30マイクロメートルの上唇をシリコンで再現。ギザギザの歯を持つ小顎針を1秒間に30回振動させると、歯のない針を振動させずに刺すのに比べ、必要な力が3分の1になった。
 青柳教授は「普通の針とは痛みの種類が違うが、試作針もまだ少し痛い。生き物の職人技を参考に無痛針を開発したい」と意気込んでいる。(山陽)

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